私のポップカルチャー分析

音楽や本、YouTubeのコンテンツ、SNS、メイクなど幅広く分析します。

リサイクルショップで見つけた見慣れないスポーツブランドのジャージ。
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ナイキやアディダスの古着は珍しくないが、このブランドを見たのは初めてだった。
ロゴがなんだか異世界っぽいし、デザインもなんとなく普通とは違う。
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seabecoというブランドだ。
中心のジッパーは小さなメダルみたいに丸くて、それにもロゴが入っている:
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裏にもseabecoの文字が。
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ポケットのジッパーにも同じく。
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YKKの文字はどこを探してもなかったので、多分独自に作ったものなんだろうけど、それにしてはやけに滑りが良く作りが良かった。
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seabeco of switzerlandと書いてあるので、
スイスのブランドだと最初は思った。
しかしseabecoと検索してみると、面白い報告文書が見つかった。
https://tbcarchives.org/tag/seabeco/
Boris Birshtein’s Seabeco Group was suspected by different security services of involvement in fraud and state asset stripping. Birshtein (born in 1947), like Luchansky, is from the Baltic region and is of Jewish origin. He is an ex-KGB officer and still maintains his contacts with Russian and Israeli security services. In 1979, he immigrated to Israel and set up Seabeco Group, an international network of companies officially dealing in oil, gold, diamonds, and chemical products. From 1992 to 1999, one of Seabeco’s subsidiaries operated in Switzerland. Like Luchansky, Birshtein was deeply involved in the politics of the ex-Soviet member states: among his friends were Kravchuk, Kuchma, and Snegur, the Moldovian ex-President. At the same time, he has equally deep connections in the criminal world. Seabeco Group is implicated in cases of money laundering, the theft of Kyrgyz funds, non-transparent operations through Nordex, and theft of humanitarian aid funds. It was in close contact with the Solntsevo gang and was involved in contract killings. In the 1990s, Birshtein figured in multiple letters rogatory, but none of the investigations conducted in Canada, Belgium, and Switzerland has led to a conviction. Neither Nordex nor Seabeco case can prove that the KGB stands behind the illicit financial operations. Even if there is evidence, those who have it have no interest in disclosing it in order to re-evaluate these events. However, both Luchansky and Birshtein maintain strong political contacts at high levels, and the speed with which they built their fortunes on dealing in public resources suggests that they could hardly have done it without the knowledge and consent of government agencies.  
ざっくり要約すると、
seabecoは旧ソ連の元KGB職員ボリス・バーシュタインが1979年にイスラエルで設立した商社。
主に石油や金、ダイアモンドや化学製品を扱っていた。
1992年から1999年までスイス支部が存在していた。
seabecoグループはマネーロンダリング、不透明な取引や人道支援横領の疑いに問われている。
バーシュタインはロシアのマフィアや旧ソ政界との強いつながりがあり不正金融取引の裏にKGBがあったとの疑いだが証拠を握る人間はおそらく開示することはないだろう。

だって。
はえー。
seabecoって旧ソ連の闇みたいな存在なのね。
ワルな組織の作ったジャージだったのね。
どおりでかっこいいと思った。
でもseabeco of switzerlandって7年間しか存在してなかったってことかな。
よく日本にまでたどり着いてましてやリサイクルショップで250円で売られてたもんだ。

やばい。素晴らしい男優とジャンルを発見してしまった。
DecrotcheryのJobe Zander。
本当にかっこいい。動きが慣れているので本当のプロレス経験者だと思う。
レスリングのチャンピオンである彼に様々な男が戦いを挑むもあえなく敗退するというシナリオ。
Jobeは禁じられているはずの金的しかしない、実にあくどいヒール役である。
基本的に金的や殴ったりは動きだけで寸止めしているが、5回に1回ぐらいは相手がマジで痛がっている。
本物の技と偽物の金的が混じり合った面白い空間。
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この金髪のイケメンがJobe.  二人ともペニスの形がはっきりわかるパンツを履いているが、セックスには至らない。あくまでリング上の戦いだけが動画になっている。性器すらパンツ外は露出しない。
最近Men.comでこのボクサー版で似たようなコンセプトのがあったが、戦いはお粗末だったしメインは更衣室での邂逅だった。
だからDecrotcheryはそういう意味で特殊。
私はJobeが大好きだ。
いじめっこの雰囲気があるし、髪型が素敵だし(ロッキーホラーショーのロッキーを彷彿とさせる)、何よりすごくパフォーマンス性がある。
Little shop of horrorsに出てくる歯科医師みたいな感じ。
自信とセックスアピールに満ち満ちている。
こういう人が理想だね。
性悪なお兄ちゃんみたいな。

さて、最近ホモビネタが多くて辟易してしまった読者さんもいるかもしれませんが、今日は閑話休題しブログの本筋であるポップカルチャーについて真面目に書きたいと思います。
英語圏ではmemeというカルチャーが定着していて、vineやtiktokなどの登場によって写真だけでなく動画もmemeとして扱われるようになりました。
それがさらに発展し、YTP(YouTube Poop)やShitpostingなど意味不明な動画が出回るようになりました。
これらの動画はいろんな別のミームを参照し、コラージュするようにして作られています。
例を挙げるとすればこれとか、





私が見たことがある・気に入っている動画はこういう系統です。
私は日本人が作ったYTPを最近初めて見ました。
それはドラえもんMADです。
私はファンではないのでここに動画は貼りませんが、最近注目を集めているので見たことがある人も多いと思います。
私はドラえもんMADが「見る麻薬」とか言われたり、そのクリエイターが音楽のPVを任されたりしていることを知り、なんとも言えない気持ちになりました。
だって、そういう扱いをされているのは、彼がユニークだと思われているからです。
ドラえもんMADのクリエイターはなんらユニークではありません。
海外ですでにやられていることの真似っこをしてるだけです。
確かに、ドラえもんの絵はうまいし、配色がおかしくてサイケな部分はあります。
でも彼の動画を見ていると、英語圏の元ネタ(I'm gayの動画、ロシア国歌, stop bullyingなど)が目立つし、
Vaporwaveの影響もはっきりと見て取れます。
Screen Shot 2021-10-05 at 13.27.51

あとこのシーンののび太の腕の振り方、
https://gfycat.com/shysecretcoelacanth
https://www.youtube.com/watch?v=rHXvMcLrLSY
これらが元ネタだと思われます。
この動画から海外要素を取り除いたら寒いつまらない動画しか残りません。
彼の発想は貧相です。
私が気に食わないのは、寒くてつまらないポプテピピックみたいなコンテンツに海外の要素を合わせて無理やりアートに昇華させた感を出しているところです。
しかもそれがウケているということ。
海外のネット文化を日本に見れるようにするだけで金になる、
いかに日本人の英語リテラシーが低いかわかりますね。
本来YTPは全世界の人々が楽しめるものであって、それを元の文脈で楽しめないこと自体ものすごく損だと思います。
日本人よ、ドラえもんMADで満足するな!!
世界はずっともっと広いんだ!
日本には日本の良さがあります。
ケツデカピングーは割と面白いと思います。
あと、あまり認めたくないのですが、
https://www.youtube.com/watch?v=PgKgEVUVLok
これとか、結構良かったです。
AC部もいいですね。シャキーンみたいで。
https://www.youtube.com/watch?v=ACEBZ-KmuQo
でもやっぱり英語圏の情報量はあまりにも膨大で、作る人数も比べ物にならないぐらい多いので、
自然と日本のクリエイティブ・コンテンツは少数派になってしまいます。
それでも、日本人にはsyamuさんやカツドンチャンネル、それらを素材としたMAD動画がいくらでもあるので、
やっぱりニコ動系コンテンツに頑張って欲しいところですね。
日本語のコンテンツはアニメ以外基本的に海外に出回らないので、
それを逆手にとって、日本人なら楽しめる、日本人にしか楽しめない動画を作り続けて欲しいですね。
ちなみに、ドラえもんMADみたいな動画が好きな人は、important videosというプレイリストを見ることをお勧めします。
https://www.youtube.com/watch?v=q6EoRBvdVPQ&list=PLFsQleAWXsj_4yDeebiIADdH5FMayBiJo&ab_channel=revergo

追記:結構貶したドラえもんMADでしたが、私が好きだったシーンがあるのでそれだけを動画にしました。

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